【2020年】YouTubeの大幅な規則変更で米YouTuberはどうしてる?

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YouTubeの規約は毎年変わってきていますが、大幅な規約変更と言えば2018年の『収益化のルール』と今年2020年1月1日から施行された『キッズ系チャンネルの規約変更』です。この2つは真面目にYouTubeチャンネルを運営してきたクリエイターも直接収益の影響が出てしまう衝撃的な出来事でした。

私は2015年からYouTubeチャンネルを始めたのですが、今年の規約変更が一番ショッキングでした。ちょうど2019年の始めからキッズ系で新チャンネル立上げ準備していたので。そこで、現在、規約変更後まだ1か月経っていないのですがキッズ系チャンネルを運営している米国YouTuberたちはどうしているのか、例を挙げてみていきたいと思います。

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キッズ系チャンネルの規約変更


※この記事は米国YouTuberたちの動向を元に書いていきます。

 

子供向けのYouTubeチャンネルは莫大な収益を稼げるジャンルとして人気がありました。私がYouTubeを始めた2015年から始まったライアンズワールドは、たった数年で世界のトップとなり、巨額の富を築いています。

 

そこまででなくてもキッズチャンネルは収益が出るまでに時間がかかるものの、収益が出れば凄いことになるジャンルだったため参入する人がとても多かったですね。

 

私が始めたチャンネルはキッズ系ではなかったのですが、キッズ系は一番やりたかったジャンルで、2019年から本格的に始める予定でした。

そうして準備していたところ、この全Youtubeクリエイターを脅かす規約変更となったわけです。

 

今回の規約変更の経緯をおさらいすると…

 

・Googleおよび傘下のYouTubeがCOPPA(児童オンラインプライバシー保護法)に基づき、FTC(Federal Trade Commission連邦取引委員会)から訴訟を受ける

・2019年9月Googleが和解金として過去最高の1億7000万ドルを支払う

・YouTube側からクリエイター全員に2020年から適応される規約変更が発表される

・米キッズ系コンテンツを上げていたクリエイターたちが方向転換始める

 

クリエイター全員が自分のチャンネル、または動画が子供向けコンテンツであるか明確にする必要があり、子供向けコンテンツであると自分(またはYouTube側が)判断した場合には以下の機能が使えなくなるのです

 
  • パーソナライズド広告(ターゲット広告)【配信停止となる】
  • コメント欄
  • チャンネルの画像・ロゴの透かし
  • 寄付ボタン
  • カードまたは終了画面
  • チャットまたは Live Chat Donations
  • 通知ベル
  • ミニプレーヤーでの再生
  • Super Chat または Super Stickers
  • 再生リストの保存
  • ストーリー
  • チャンネル ページの [コミュニティ] タブ
  • チャンネル メンバーシップ
 

キッズ系コンテンツを配信していたクリエイターにとってはこれだけの機能が一斉に停止されるのは相当にショックです。

とくに赤字の機能停止はチャンネル運営に大きな影響が出るため、このことを嘆く米クリエイターたちがたくさんいました。

 

米クリエイターたちの反応・行動は


 

COPPAはアメリカの法律であるけれど、YouTubeが全世界でこの規約を統一すると発表しているので、アメリカじゃないから関係ないとはいかないんですね。

 

そしてこの規約の変更が適応される1月までの4か月間の間に今後の運営方針を考えてください、と猶予期間が与えられました。

すると、私もよく視聴していたアメリカの大手チャンネルのクリエイターが次々とファンに方向転換を連絡し始めます。

 

その一例は、

 

 

・お絵かきチャンネル『Art for Kids Hub』

  → 13歳以下ではなくティーン向けの動画を始めるとアナウンス

・クラフトチャンネル『MyFroggyStuff』

  → 大人向けコンテンツに変更することをファンに報告、概要欄に明記

 

 

また、他には大手のお絵かきチャンネルクリエイターで『完全にやめた』人たちもいます。

そして、他の大人向けジャンルを始めて、動画内でサブチャンネルの通知をしているクリエイターも。

 

どっちにしてもキッズ系のチャンネル(や動画)から離れていく人がとても多いようです。

 

ただ、上記の例の2チャンネルのように過去動画の傾向やジャンル的に、大人向けとするのは難しい場合もあるのでは、と思います。

 

というのも今までに地道に獲得してきたチャンネル登録者たちが好む動画の傾向を把握しているので、そこから大きく変更となると、ファンの期待する動画でなくなりファンが離れていく可能性もあるんですよね。

 

動画単位で『子供向けコンテンツです』『子供向けコンテンツではありません』と指定できるので13歳以上をターゲットにした動画をチャンネル内で増やして対策するという形にしているのかもしれないですね。

 

大手チャンネルはそれほど心配しなくて良い


 

ここからは私がいくつか視聴をし続けている米大手キッズ系チャンネルを見ての考察になります。

大手チャンネルというと曖昧なのですが、今回はチャンネル登録者100万人以上のチャンネルとしたいと思います。

 

とはいってもアメリカでチャンネル登録者100万人以上のチャンネルはたくさんあるので、これはアメリカでは中堅レベルかもしれないですね。500万人、1000万人以上いると、アメリカでも一目置かれるトップレベルのチャンネルとなるんでしょうね。

 

 


2019年のYouTuber収入ランキング3位のアナスタシアちゃんは

登録者4400万人いますからねぇ。。。

 
 

 

私が大手のキッズチャンネルはそれほど心配しなくて良いと思う理由は以下です。

 

理由1 もう生涯年収稼いでる

理由2 通知がなくてもファンが勝手に検索してくれる

理由3 既に知名度があるので他のビジネス展開ができる

 

 

まず、アメリカで登録者数100~200万人レベルのチャンネルは、少なくても総視聴回数が2~4億回くらいいってます。稀に登録者の割に視聴回数が少ないチャンネルもあります。その逆もあります。

 

視聴回数が何回あるとどれだけ稼げるのか、というのは動画の長さや広告の種類によっても違うのでそんな基準はないですが、私の運営チャンネルの経験上、ざっとこのくらいかな、という感覚でいくと、総視聴回数1億あれば1500万円~2000万円くらいです。

 

10分以上の動画があれば、動画内に好きなだけ広告が入れられるので、長い動画があるほど収益も伸びる(視聴してもらえればの話)ことになるので、本当にあくまでも目安でしかないですが。

 

現にお笑い芸人キングコング梶原さんのチャンネル『カジサックKAJISAC』は2018年10月から投稿を始めて2019年1月現在、総視聴回数が約4億回。

 

去年8000万円稼いだ!とTVかどこかで言ってたそうなので、だいたい2割くらいですよね。

 

でもカジサックさんの動画は始めの方は短いですが最近は20分や30分動画が多いので、広告もたくさん挟んでます。なのでもしチャンネルの動画が全体的に短いのなら収益はそれより少なくなります。

 

そして、私が視聴している米キッズ系(歌とかアニメは覗いて)のチャンネルで総視聴回数が2億なら4000万くらい。4億回なら1億くらい稼いでいるな、とみてるのですが…

 

ただ、


それじゃ税金とか納めたら全然生涯年収じゃないじゃん。

 

と思う方がいると思います。確かにアドセンス広告費だけなら全然生涯年収に届かないと思います。が他の収益があるからです。

 

今でこそ登録者100万人くらいじゃそんなにインパクトがないかもしれませんが(米国の話です)、数年前まではそのくらいいれば余裕でスポンサーから商品提供されたり広告費をもらうなどの収益が発生していると思います。

 

さらに、オリジナル商品を販売している人もアメリカではたくさんいます。

 

他にもメンバーシップからの会員費やライブ配信の投げ銭機能などのお小遣いをプラスする収益源もあるのですが、、

 

特にお絵かきやおもちゃ系の動画でその機能を利用している人はあんまりいなかったので、そういうのは一切排除したとしても(もうどっちみち使えない)純粋にアドセンス収益と物販の収益、スポンサー収益があります。チャンネルだって1チャンネルとは限らないですよね。

 

ただ、昔からチャンネル運営している人でもうすでに1チャンネルのアドセンス収益だけで2億とか3億とか稼いでいる人も珍しくありません。

 
税金ひいても、その元手があれば不動産投資だって株投資だってできるので資産を増やせますよね。
 

 


ぶっちゃけこれが私の目指すところです…!

 

なのでこれが『生涯年収稼いじゃったからもう大丈夫』と思う理由の一つです。

 

 

そして、クリエイターにとって大事な機能、コメントと更新通知の無効化。これについて意見をしているクリエイターをたくさんみかけました。

 

でも、これは正直大きなチャンネルにはそんなに影響がないように見えます。

それは、

 

ファンがチャンネル名などで検索してくれる

 

し、検索しなくても自分からチャンネル登録リストで見つけて動画を見てくれるからです。

 
とはいえ、大手チャンネルだから放置、ではなく、超大手チャンネルはちゃんと『何曜日に投稿するからね!』と告知してました。
 

 

実際に、人気チャンネルの最新動画の視聴回数を見ても、規約変更前と変更後では変わらない(むしろ増えてるくらい)でした。

 

ただ、クリエイターにとっては、

 
去年と同じ視聴回数があっても収益は激減する
 

のが心配なんですけどね。。悲

 

とはいえ、大手キッズ系チャンネルのクリエイターが『いうほどビビッてないだろう』と思う理由の3つ目、他のビジネスに展開できる、が一番大きな理由かなと思っています。

 

 
実際にArt for Kids Hubチャンネルはモバイルアプリを配信してますし、MyFroggyStuffは運営歴も長いので、YouTube以外に、インスタグラム、Twitter、Facebookはもちろん、ウェブサイト(複数)運営、確か以前にオリジナルの人形もプロデュースしてたと思います。(現在は見つからなかったのですが)
 

 

クラフト系のため、数年前まではEtsyでの販売もやっていましたね。(もうやめてますが)

 

さらにこのチャンネルは概要欄にも今回の規約の件に関してしっかり書いてます。(子供向けのチャンネルではないこと、13歳未満の子供のデータを一切収集することはないこと、第三者による収集にも責任を負わないことなど)

 

ファンに告知すれば、他のビジネスもやりやすくなります。

 

ということで、知名度があれば、どんなビジネス展開でもできるのです。

 

 

なりたくないのにAKBでアイドルやって、知名度出たらやめてビジネス始めるのと同じですね。YouTubeで知名度上げて、そこから違うビジネスをすれば良いわけです。

 

シンプルに大人向けサブチャンネルを告知・宣伝することもできます。

 

ただ、これは弱小チャンネルや、これからというチャンネルでは全く成功しない方法なので、YouTube運営を早くからやって知名度を上げておいたチャンネルは大成功だと思います。

 

逆に、今キッズ系でYouTubeをやっていこうとなると、アドセンス収益じゃない方法で稼ぐことを目的に運営するのが良いのではないでしょうか。

 
まとめ
2020年1月から適応されたYouTubeの大幅な規約変更ですが、米国大手チャンネルは早くから対応済み。収益の激減に対する対策方法はいろいろあり、この規約変更の影響がある前からやっているチャンネルがたくさんある。

私が感じたことは、ネット業界の移り変わりは物凄く早いため、今稼いでいる方法で来年も通用すると信じない方が良いということ。リスク管理は必須。YouTubeに関して言えば、グループ運営している場合は収益が減ることの影響が大きい分、他のビジネス展開がしやすいのではないかと思いました。

 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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