アメリカには日本と同じように古着屋さんや中古の商品のお店などがたくさんありますが、日本と違うところで私が好きなところは『寄付で成り立つお店がある』ことです。これは『スリフトストア』と呼ばれ、服や靴などの衣類からおもちゃ、家具、家電製品、スポーツ用品、本、DVDなどあらゆるものが売っています。今日はこのスリフトストアで買った方が良いおすすめのものを8ジャンル紹介します。
スリフトストアって何

スリフトストアというのは『寄付された中古の商品を販売するお店』です。このお店の目的はチャリティー(寄付金を集めること)のため、お店で販売している商品はかなり安くなっています。一番知られているのはチェーン店の『Goodwill』です。
アメリカは日常的に寄付が行われる文化のため、誰でも何かしら寄付した経験があると思います。例えば、子供の通う学校で買うように指定された文房具などは自分専用ではなく学校でみんなで使うもの。もしも貧しくて買えないものがあったとしても、絶対買ってきなさいとは言われません。
そのため、これも『寄付』によって成り立っていることになります。
また、学校や公共施設などの近くには服と靴の『Donation box』が設置されていて、誰でも寄付したいものを袋に入れて、そのDonation boxの中に入れることができます。

寄付するものは『gently used』となっていますので、ボロボロで使えないようなものはいくら何でも寄付するのはどうかと思いますが、ドライブスルーで気軽に立ち寄れるため、結構いろんな人が寄付しているのを見ます。私もこのDonation boxは何度か使っています。
これ以外にも学校で『寄付をする日』があったり、、とにかくアメリカでは本当に寄付というのが身近なものになっています。
そのため、スリフトストアには、常にたくさんの寄付が寄せられて商品がつきることが全然ないんですね。
アメリカは引っ越しが多いこともこのスリフトストアに商品が集まる一因ではないかと思います。
ちなみに、『スリフトストア』は営利目的ではなくチャリティー目的です。営利目的での営業は『RESALE store』となります。しかし中には営利目的でありながら『スリフトストア』と名乗るお店もあるようです。
スリフトストアに売っているもの

スリフトストアには一体どんなものが売っているのか、と気になる人も多いと思います。また、その商品がどんな程度のものなのか、など、行ったことがないと気になりますよね。
スリフトストアで売っているものは
- 洋服(男性・女性・子供・赤ちゃん)
- 靴やベルト
- バッグ
- おもちゃ
- 本
- インテリア
- スポーツ用品(ゴルフクラブやボール、服など)
- 食器や料理道具
- 収納アイテム(バスケット、箱など)
- コーヒーメーカー
ただ、店舗によって寄付を受け付けないもの、また寄付してほしくない商品というものもあります。
たとえば、おもちゃを衛生的でないという理由で受け付けない店もあります。
スリフトストアの値段

スリフトストアの値段はここ数年、どんどん高くなっていると言われています。
中古品なのに値段が20ドルのシャツが売っていた、とネット上で騒ぎになりスリフトストアに問い合わせが入ったこともあります。
これは、スリフトストアで見つけたものを転売する人が多いことでebayと価格を合わせていると言われているようですが真相はどうなんでしょうか。
スリフトストアの商品の値段は、商品の状態や店のロケーションなどによって決まります。
この値段がここ数年で『スリフトストアらしくない』値段になっている(一部)のは多くの人にとって衝撃的だったようです。

そして、Goodwill常連客の一人がその理由を直接問い合わせたそう。
その回答は、簡単に言うと、スリフトストアのミッションである、困っている人たちを助けるという目的のために活動しているから、ということでした。
スリフトストアはチャリティー活動資金を集めている非営利団体ですが、その活動は多岐に及んでいます。
例えばバレエプログラム、サマーキャンプ、アフタースクール活動などのユースプログラム活動費、軍人サポートプログラム、リサイクル活動、リハビリテーションプログラムなど。
そして、スリフトストアで働く人たちは『一般社会で受け入れが厳しい』人たち。例えば過去に犯罪を犯していたり、障害を持っているなど。その人たちへの給料も支払われます。
また、消費者へ還元できるよう、毎週セールを行ったり、常連客のアワードプログラムもあります。
お金のある人が貧しい人に分け与えるというアメリカ人のボランティア精神を考慮すると、ここでお金を使うこと自体が社会貢献になっている、からいいじゃないか、ということかもしれません。(乱暴なまとめ方ですが)
でも確かに他のお店で購入したら、そのお店の利益になるだけですが、ここで使えば困っている人を助けられる、と思えばそれはそれでとても意味のあることではないでしょうか。
スリフトストアに行くときの注意点

スリフトストアに寄付をしに行きたい、という場合は自宅から一番近くの店舗のスリフトストアに行けばよいですが、もし買い物をしたいのであれば、一つ注意したいのがロケーション。
スリフトストアにある商品の値段の付け方は、チェーン店でも決まりがありません。そもそも普通のお店のように『これが売っているよ』というものがないため、店舗によって商品は全然違います。
そして、チャリティーが目的であるため値段の付け方もお店次第。
ところが大きく関係してくるのは場所。お店が賃貸料の高い場所に位置していればその分商品も高くなってしまいます。

例えば、カリフォルニア州オレンジカウンティーにあるスリフトストアの中には、ディスカウントスーパーなどに売っている新品の商品が置いてあり、価格はスーパーより高いこともあるのだとか。
逆に同じチェーンのスリフトストアでも、郊外の店舗の場合は、ものすごく安い値段で買うことができます。
ただし、オレンジカウンティーのような『お金持ちの住む土地』にあるスリフトストアではもしかするとお金持ちによって寄付された『とても貴重なお宝』がある可能性も高いです。
郊外のお店でもお宝は見つかりますが、『頻繁に通うこと』や『根気よく探すこと』が必要になってくるので、時間がない場合は掘り出し物探しはおすすめではないかもしれません。
スリフトストアでお宝を見つける時のポイント

Goodwillなどのチェーン店は名前も知られているため、多くの人が寄付をしにきます。そのため新しい商品が頻繁に追加されます。
反対に、あまり知られていないスリフトストアの中には、いつ行ってもなかなか商品が変わらないなということが起きます。
もしもお宝を見つけにいきたいという場合はやっぱり商品の追加が頻繁なお店に行くことがおススメです。
ただし、そういうお店は、既にお宝を購入しようと狙っているバイヤーが頻繁に訪れますのでかなり労力を使って品定めする覚悟が必要かもしれません。
スリフトストアで買うべきおすすめのもの8つ
スリフトストアに行くと『こんなもの買う人いるの?』というものが売っていたりします。
商品の状態もさまざま。中古が気にならない商品もあれば、汚いコーヒーメーカーが並んでいることもあり、『スリフトストアってこんな感じなんだ。。欲しいもの特にないな…』と思ってしまいます。
でも運よくブランド品の状態の良いものがあったり、珍しいものを見つけたりすることもあります。その中で今回はDIYで使えそうなおすすめのものを8つピックアップして紹介します。
フォトフレームやウォールアート

このウォールアート系はお宝がよく見つかります。DIYをする人には特におすすめです。そのままでとても素敵なものもありますが、それは見つけるのが結構大変。何度か通ってたまたま自分好みを見つけられたらラッキーです。
私も近所のgoodwillで『これ可愛い!』と思うウォールアートをいくつか見つけたので、意外と寄付が多い商品なのかもしれません。
そのままでイマイチだなと思ったら、自分好みにカラーペイントでフレームのカラーを変えてみたり別の商品と組み合わせてアート作品を作ったりしてみるのも面白いです。
DIYが好きな人なら、スリフトストアにはあらゆるものが置いてあるのでいろんな想像力が働くかもしれません。
例えば、この方はスリフトストアで買ったものとは思えないほど上手にリメイクしていて参考になります。
ミラー

ビンテージものをよく見かけるスリフトストア。変わったミラーも見つけます。フレームの色を変えるだけでイメージが変わるので、リメイクしやすいアイテムですね。
暗いカラーでも、白く塗ってしまえばフレンチっぽくなるし、古臭さがなくなっておしゃれになります。
この方はとても上手にペイントしただけなのに、まるでウェディングの家具のようなおしゃれな家具に変身していて、素敵です。
もともとの形がビンテージなどで繊細なデザインになっていたりするので、だいたい白く塗ってしまうとオシャレになりますね。
花瓶やキャンドルホルダー

これもカラーを変えるととても素敵に変身するアイテムですね。花瓶って意外といいものが見つからなかったりするし、キャンドルホルダーはアメリカではよく見かけます。
飾るだけでオシャレに演出できたりしますよね。(火をつけるのは私は怖いですが…)
花瓶は可愛いなと思うと高かったりするので、これももしもスリフトストアで気に入ったデザインだけど色がイマイチ…というものがあればリメイク用に買おうかなと思います。
ちなみに私はメイソンジャーをペイントして花瓶を作ったことがありますが、これも素敵に仕上がるのでお勧めです。
木製の家具

スリフトストアの中には家具が置いてあったり置いてなかったりする店舗があります。
スリフトストアの店員によると、大き目の家具などはスリフトストアは歓迎しないのだそう。それは大きい家具は扱いに人手が必要になるためなのだとか。
ただ、チェストやベッドサイドテーブル、コーヒーテーブルなどはリメイクもしやすいし、とても使えるので人気があるのも確かです。
家具はちょっとおしゃれだとすぐに価格が跳ね上がるので安く購入してリメイクするのが一番かもしれません。
この方は木製テーブルをなんと99セントで購入。そしてパステルブルーのとても素敵なテーブルにリメイクしています。
テーブルランプ

ベッドサイドにちょっと置きたいランプですが、できれば素敵なデザインがいいけどこれにお金をかけたくないですよね? 私はかけたくないです。欲しいけどなくてはならない、というほどときめくものでもないからです。
スリフトストアにもランプの売っているコーナーがあり、ちゃんと点灯するか確認することもできます。
安く購入して高価なランプに変身させている人もいるので、これはランプが欲しい人は見に行ってみる価値がありそうです。
木製のおもちゃ

スリフトストアのおもちゃの中には、『ちょっと子供に使わせたくないな…』と思うような汚れたものや壊れかけたものがあります。
そういうものはおすすめではないですが、もしもキッチンセットや木馬のようなものを見つけたら買うのもありです。
キッチンセットなどは場所も取るし、値段が高いけど子供が使うのは一時期だけ。高かったから捨てにくい…といつまでも家に置いてあったりするアイテムですが、スリフトストアで安く購入したものだったら、思い切りリメイクもできるし、使わなかくなればためらうことなく再び寄付すればよいのです。
逆に高いから買わない、という人ももし安くて可愛い物を見つけたら、これなら買おうかとなるかもしれないですね。
この方の場合は、女の子用っぽいキッチンセットを息子さん用にリメイクしています。
部屋のカラーにもマッチしているし、名前も入れて特別なおもちゃになっていて上手です。
本

本も棚にぎっしりそろっています。しかも本は1ドルとか50セントとかで売っていることもあって、とにかく安い。本屋だと結構高くてやっぱり買うのやめようと思うところ、ちょっと気になるな程度でも気軽に買えます。
英語の勉強にもなるし、安いから読んだらまた寄付しようとなるし、(捨てられず困ることがない)さらに、人によっては本の中の気に入ったイラストや写真のページをフレームに入れてウォールアートをつくるなんていうレベルの高いアイデアを思いつく人もいます。
バスケットやトレー

バスケットはスリフトストアの店員が『寄付して欲しくないアイテム』なのだそう。
理由は、ホリデーシーズンには売れるけどそれ以外はなかなか売れずに店頭にいつまでも置かれているから(邪魔)というもの。
ただ、バスケットは寄付する人が多くて、たくさん入ってくるそうです。
そのため、逆にバスケットが欲しい(けど意外と高いですよね)という人はねらい目です。また、トレーも良いものは結構高いのですが、スリフトストアなら安く購入できます。これもリメイクしてしまえば生まれ変わるので、キッチンに置いておくだけでオシャレになったりします。
ちょっとしたものを置きたいトレー、この人はトレーを白くペイントして好きなペーパーを張り付けただけでこんなに素敵になっています。
これは私も真似したいです。
まとめ
寄付によって成り立っている『スリフトストア』。よくわからない他人が使った汚い物が売っている、、というのも事実ですが『買った方がいいお宝』があるのも事実です。とくにペイントするだけでものすごくオシャレに変身する今回の家具やおもちゃなどは『買うと高い』ものが多いので、お宝を探しにいく価値はあるのではないかと思います。
また、DIYが得意な人であれば、ここで購入したものを素敵にリメイクし販売するのもあり。楽しんで仕事になるのでお勧めです。
みなさんはアメリカのスリフトストアでお宝を見つけたことはありますか?凄いものを見つけた経験があれば教えてくださいね!
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