アメリカと日本では文化が全然違って戸惑うことが多々ありますが、その中でも日本人の私でさえ、同じ日本人の行動が残念だなと思うことが何度かありました。私自身も当然たくさん失敗しているし、今でも恥ずかしい行動を取っていることもあるだろうと思いますが、今回私が体験したことで、同じ日本人としてこれは知っておくべきでは、と思ったことを7つ挙げてみました。
『外国人だから』は全く通用しない

日本にいると、外国人(特に欧米や北欧など)が日本の文化を知らず失礼な行動を取っていたとしても『外国人だからな…』という(割とあたたかい)目で見られることが多いと感じていましたが、
アメリカで同じように文化がわからず失礼な行動を取っていると、
もしくは冷ややかな目で見られるかもしれません。
逆にそうやってしてもらうことで、私たちは自分たちの失敗に気づくのでありがたい経験ではあるのですが
やっぱり嫌な顔をされたりするのは、こっちも嫌な気分になるのでそういう思いをする前に避けたいところ。
日常的によくあることで、日本人がやりがちな『嫌われる』行動とは何があるかというと、
レストランでの実際の経験から感じたことが中心になっていますが、結構これはリアルに嫌われるので日本人にもっと浸透すると良いなと感じています。
次の人のためにドアを開けない

これは本当に悲しいですね。
何となく、これは男性が女性のためにドアをあける(エスコートする)イメージがありますが、
アメリカでは普通に男性も女性も、若い人も次の人のためにドアを開けて待っています。
次の人、というのはすぐ後ろの人、だけではありません。
視界に入った次の人が『赤ちゃんを抱っこした母』や『車いすの女性』『重そうな荷物を持っている人』だったら少し待ってでも開けていてくれます。
郵便局なら、この光景をもっとよく見ます。
私の体験では、少し待ってでも開けていてくれるのは男性に多い(家族連れでも一人でも)ですが、すぐ後ろにいるのにドアを押さえないアメリカ人は今までほぼゼロです。
アジア人はありますが…。
何となく日本ではアメリカより自動ドアのお店が多いことも関係するんでしょうか。もちろん文化もありますが、コンビニやスーパーなど、自動ドアばかりですよね。
『自動ドア119』ウェブサイトによると、
日本は自動ドアの普及率が世界一
なのだそうです。

なるほど~後ろの人のためにドアを開けてあげるという行為をする機会が少ないことが、この習慣を生み出しているのかも…
でも『自分様が通れば良し』という態度はアメリカではとても感じが悪いです。日本人の私でさえ、日本に帰国した時、自分の目の前で、前の人が開けててくれなかったドアが閉まるとカッチンときます。
外国で恥をかかなくていいように、これは日本でも当たり前になるといいですね。
誰かがくしゃみをしても無視
アメリカでは誰かがくしゃみをすると、それを聞いた人が他人でも「Bless you!(お大事に!)」と言ってくれます。それに対して自分は『Thank you!』と言えばいいのですが、日本にこの文化はないので始めは言いづらいですよね。
でもBless you, Thank youはめちゃくちゃ普通のやり取り。
そしてマナーでもあるので言わないのは失礼。
文化が違うから、とか関係なく、誰かがくしゃみしたら『Bless you』と言うものとしておけばOKです。相手がアメリカ人じゃないと言ってくれない場合もありますが、それでも自分は言った方が良いです。
ちなみにくしゃみをしたら『Excuse me』と言います。これは公共の場所、近くに人がいる時、静かな場所などで特に言います。大型スーパーで周りに誰もいなきゃ言わない、という感じです。
私 (くしゃみ)『Excuse me』
アメリカ人 『Bless you!』
私 『Thank you』
これだけのやり取りです^^。
くしゃみや咳をするとき口を覆わない・鼻をすする

日本では咳が出る時はマスクですが、アメリカでは外でマスクをする人はいません。くしゃみをするときはみんな腕を上げて袖口で口を覆います。

これはこれで不潔そうな感じがする…。
でもそれをしないでウイルスをまき散らすのは最悪のマナー。もし口元を覆わずくしゃみをして、『Excuse me』も言わずだったら(日本でよくある光景)マジで最悪です。
鼻をすする、のは超NGです。
みんな恥ずかしがらず鼻を人前でかんでいます。
もしも『ズズッ…』と鼻をすすっているのを聞かれたら
『気持ち悪ッ!!!』
って思われてます。子供の鼻もすみやかにかんであげるのが良いです。
レストランのチップが少ない

これは本当に声を大にして言いたい。
ケチらないで!!
これは私だけではなく、他のウェイトレスからも良く聞きました。
日本では0円で受けられるサービス(一部行き過ぎたサービス)を、アメリカだと大したサービスでもないのにチップ払わなきゃいけないのがもったいない!
という気持ちがあるのかもしれません。
また、会社から『チップは10%(15%)』と決められているところもあるので仕方ないかもしれないですが、ランチはともかくディナーでチップをケチるのは人格を下げることになりかねません。

『アジア人はウェイトレスに嫌われてるよ。ケチだから』
と聞いたことがありますが、私の体験でも大手企業に勤める韓国人、日本人のチップは少なく、アメリカ人のチップは多かったです。
それで『日本レベルのサービス』を求める人もいるので、これは嫌われても仕方ないですね。
何気ない日常で困っている人を見かけても見て見ぬふり

私が20年以上も前にオーストラリアに留学していた時は、海外に出たことで日本の良さを再確認していました。
その後一度ハワイに住み、日本に帰国し、現在再びアメリカに住んでいるのですが、今回アメリカに住んでいて感じるのは、残念ながら『日本人って意外と冷たいんだな』ということ。
ホームレス?汚い、危ない。
募金?詐欺かもしれないし…
ホームレスがいたら『避ける』のが日本。『なにかあげる』のがアメリカ。
私の体験からはそんなイメージです。もちろん逆の場合だってあるけど、日本人はホームレスに対してアメリカ人より冷たいです。
ホームレスに限らず、日本では『権力のある人には従い、自分より弱い立場の人はかわいそうな目で見る』
そんな風潮があるのではないでしょうか。
私がシングルマザーになりそうだとわかると、友達になりかけた日本人がサーっといなくなったことでも、なんだかな~と寂しくなりました。
でも一番強く感じるのは『もっと募金や寄付が一般的になってほしい』ということです。

特にアメリカが募金や寄付が日常的にさかんであることもありますが、日本だと募金でも大げさなイベントをするか災害がないと認知さえされないですよね。
私も募金と言えば『24時間テレビ』か、『街頭募金』くらい、その他は『募金と謳った詐欺』のイメージしかないまま育っていたため、恥ずかしながら募金を日常的にするようになったのはアメリカに来てからです。
現在オーストラリアの歴史に残る最悪な山火事が収まらず、10日の時点で死者27人、家屋2000棟の焼失、推定5億匹ほどの野生動物が死んでしまっているそうですが、日本では報道自体が少ない。
こちらでは娘の学校の先生が5~6歳児に対して、この山火事について触れています。
これをSNSで拡散したタレントのフィフィさんがTwitterで被害の深刻さを訴え、4枚の画像を付けて投稿し、大きな反響がありましたが、この画像4枚とも全然別の時の画像。
誰かがSNSでこれを伝えるくらいで『みんなで募金しようよ』というツイートは少ない。(あるのかな??)
山火事の件をタレントや有名人がSNSで触れると
『早く収まることを祈ってます』
『ひどいですね』
『シェアさせてください』
というコメントがあるのですが。。
ある有名な方がSNSで『日本で報道が少ないけど…』と投稿していたにも関わらず『募金しましょう』とは言っていなかったので「募金を呼び掛けてください」とコメントすると、
『英語サイトが多いから日本人で英語がわからないと募金しにくい』
『募金に紛れて詐欺を行うやつがいるからちゃんと確認しないと』
『わかる人はすればいい』
という返答をもらって、心から残念な気持ちになりました。
こんなんじゃ日本の未来は暗いですよ。
世界にはオーストラリアの山火事に10ドル寄付してくれたら私の裸の写真を送りますといって1億円以上の募金を集めた1個人の女性だっています。
日本式サービスを期待しすぎる

日本のサービスが素晴らしいことは世界でも有名ですが、同時に『やりすぎ』と思われていることも事実です。
例えば、高級店でないお店でも購入後の商品を『外までお持ちしますので』とかは全然必要ないですし、『お客様は神様』なんてアメリカ人は思っていません。
私が教育を受けた人気レストランでも日本人のマネージャーが『お客様は神様、と日本ではいうけど、神様じゃないから。お客様はお客様だから』と言っていました。
適当に扱う、という意味じゃなく、お客様だからと言って理不尽な要求にこたえたり、行き過ぎたサービスはしませんよということです。
さっきもありましたが、こういった『こっちはお客様なんだから特別に扱ってもらって当然でしょ』という人がチップが少なかったりするので、嫌われてしまうのです。
レストランで大人数で入っても会計別にする

私が経験した中で忘れられないのが、
10人以上の団体で入ってきた日本人女性グループ。
ランチタイムで長居をした挙句、『会計は全員別々で』
とサーバー(ウェイター/ウェイトレス)が一番嫌がることを言ってきました。
ランチにたくさんお金を使ったならまだしも、お得なランチメニューのみ。
もしこれがアメリカ人だったら、誰かが一括して払うか、数人グループごとに払います。
サーバーの方が、『すみませんが、お会計は4つまでなら別々にできますけどどうしますか』と聞く場合もあります。
私のいたお店は、それをしても面倒な少し古い会計方法だったため、あえて何も言わずにいたのですが、まさか10人以上で全員別で、と言われるとはさすがに驚きました。
しかもどれだけサーバーが忙しそうにしていてもお構いなしにそう言われます。
残念ながら、これをするのは見事に日本人ばかりでした。
きっちり割り勘する文化であるためかもしれないですが、サーバーの状況をみて気を遣ってくれたり、今日は私がおごるから次回はあなたが、としているアメリカ人を見ていると、日本人のこういったところはとても残念に見えてしまいます。
日本では普通でも他の国ではそうでないこともあるので、日本人ももっとスマートにお会計する方がかっこいいと思います。
まとめ
今回は自分の体験をもとに日本人が残念に見えてしまうところを書かせてもらいましたが、日本と文化の違う国ではそれぞれの習慣を前もって知っておくと、いざという時恥をかいたり困ったりすることが少なくなります。私はたくさん失敗しながら今もいろいろ学んでいますが、やはり一番残念なのは、募金を始めとする助け合いの精神。
日本人は親切だと有名なのに、それは『外国人など誰かが道を聞いてきたらできるだけ教えてあげる』『道で財布を拾ったら警察に届ける』というたまに起こるか起こらないかの出来事でのことで、日常的には困っている人を見ても『他人とはできるだけ関わりたくない』と見て見ぬふりしてしまうのが本当に残念。
逆にアメリカ人は、日常的には冷たいように見えるけど、何かトラブルが起きたり困っていたら近づいてきて助けてくれる人が多いです。
これが日本人の本来の姿になると日本ってもっと素敵な国になるのにな~と思わずにいられません。
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