アメリカでも毎年秋頃になるとインフルエンザ予防接種を促すメッセージをあちこちで見かけます。といっても医療費が高いことで知られるアメリカでは予防接種を受けるのにも値段が気になってしまうものです。また、どこへ行けばいいのかと悩むこともあるかと思います。
実際にあちこちの薬局だけでなく、CostcoやSam’s clubでもインフルエンザの予防接種を受けることができます。しかもコストコやサムズクラブは会員でなくても受けられます。今回は予防接種のできる場所と価格を紹介します。
保険に入っていればインフルエンザの予防接種は無料

国民健康保険制度のないアメリカでは、各個人で保険に加入しなくてはいけません。そして保険料も実際の負担額も保険の種類やかかる医者によってバラバラです。
ただし、インフルエンザの予防接種に関しては、Affordable Care Actにより費用は保険会社が賄わなければいけないことになっているため、被保険者は無料で受けられます。(場所の指定がある場合も)
また、会社務めであれば会社が無料で受けさせてくれる場合や、学校で無料で受けさせてもらえるという場合もあります。
今回は、保険に加入していない場合にどこでいくらでうけられるのか、をまとめていますので参考にしてみてください。(※価格やクーポンオファーは変わることもあります)
COSTCO: $19.99(四価ワクチン)

会員制ウェアハウス・クラブのコストコ内にある薬局(pharmacy)は会員でなくても利用できます。(法によって義務付けられている)そして他と比べてもかなり安いため、コストコが近くにあれば保険加入していない場合はぜひ利用したいものですね。
シニア用高用量ワクチンは$46.50とこちらも他と比べると20ドルくらい安いため、やはりまずはコストコ、かもしれません。
Sam’s Club: $30.00(四価ワクチン)

大型スーパーwalmartが運営するサムズクラブはwalmartより少し安めの30ドルで予防接種が受けられます。こちらも会員でなくても受けることができますが、会員でない場合わざわざ行くことがあまりないと思いますので、その場合はwalmartで受けるのが良いかと思います。
シニア用高用量ワクチンは$55。
CVS:$39.99(四価ワクチン)シニア65歳以上用高用量ワクチン$66.99

ディスカウント百貨店Target内にもあるCVSでは40ドルで予防接種が可能です。コストコやサムズクラブと比べると高いですが、あちこちにあるため、行きやすいという利点があります。
シニア用のワクチンは70ドル近くしますが、 GoodRxのクーポンを利用すれば$54.92になります。
また、Targetの中のCVS(MinuteClinicなどは対象外)で予防接種を受けると、Targetで利用できる5ドルのクーポンがもらえてお得です。(※ニューヨーク州やニュージャージー州など発行されない州もあります)
Walgreens:$40.99(四価ワクチン)シニア用高用量ワクチン$69.99

CVSに続いてアメリカで2番目の大手薬局であるwalgreenでは41ドルで予防接種が可能です。今回の中では一番高いですがこちらも割とあちこちにある薬局ですので気軽に行けるのではないかと思います。
Rite Aid:$40(四価ワクチン)

全米第3位の薬局小売店チェーンのライトエイドでは競合のCVSやWalgreenと肩を並べた値段です。
シニア用高用量ワクチンは77ドルとちょっとお高めです。
Walmart:$34.99(四価ワクチン)

全米最大級のディスカウント小売りチェーンのwalmart内にあるpharmacyでは35ドルで予防接種が受けられます。walmartは日用品やガーデニングなど何でも売っているWalmart Supercenterと食料品のみのWalmart Neighborhood Marketがありますが、Pharmacyはどちらにも入っています。
ありとあらゆるものがお値打ちに売られている庶民の味方のwalmartですので、ここによく行くという場合は買い物ついでに受けられて便利です。
Kroger:$40(四価ワクチン)

高級スーパーであるKrogerの中にあるPharmacyでは40ドルで予防接種ができます。こちらも普段利用するという場合は買い物ついでに受けられて便利です。
Safeway:$38.99(四価ワクチン)※食料品10%オフクーポン付き

以前はアメリカで第2位のスーパーだったSafewayですが、現在は規模が大幅縮小となっています。現在はカリフォルニア州が240店舗と一番多いですが、ハワイに23店舗(そのうちホノルルは6店舗)あるため、ハワイ在住の方はよく行くスーパーかもしれません。
Safewayでインフルエンザの予防接種を受けた場合は、食料品が10%オフになるという嬉しい特典があります。(期限7日間以内)
【アメリカ】インフルエンザ予防接種を受けた子供がインフルエンザに…【医療費・処方薬はこうなる】
四価ワクチンとは

以前はインフルエンザのワクチンはA型2種とB型1種の3価ワクチンでしたが、2015-16シーズンからはB型2種となり、4価ワクチンとなりました。
インフルエンザの流行が、A(H1N1)pdm09およびA(H3N2)に加えてB型である山形系統とビクトリア系統の混合流行が続いていたためなのだそうです。
詳しくは医新会のサイトをご覧ください。
以前はアメリカでも病院に行かなければ受けられなかったインフルエンザの予防接種が、今はこんな風にあちこちで気軽に予防接種を受けられて便利になりました。
2018-2019のシーズンではアメリカでは4200万人がインフルエンザにかかり、64万7000人が入院。そのうち6万1200人もの患者が亡くなりました。

予防接種を受けてもインフルエンザにかかることはありますが、症状は軽くなります。
お金がもったいない…と受けなければインフルエンザにかかってしまったら数倍ものお金がかかってしまいます。(インフルエンザの薬タミフルはアメリカでは120~200ドルかかります)
保険に加入していなくても安くて20ドル、高くても40ドルで受けられるので必ず受けておきたいですね。
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