アメリカは日本よりずっとインターネットでの悪質な手口が多い気がします。その悪さの種類もたくさんあります。アメリカっていうよりは英語圏と言った方がよいかもしれないですが、英語のサイトは当然アメリカだけでなく英語を使う人全てが利用するのであらゆる人種のあらゆるタイプの詐欺にあう可能性があるんですよね。
私は、今でこそインターネットビジネスで生活していますが、渡米した当初はネット超超初心者でした。そんな私なので、今から考えると本当に信じられないようなアホな失敗がとても多いです。
今回はそんな失敗の中の一つ、『ネットショッピングの詐欺』についての体験談を書いていきます。
お金を払った後に詐欺だと気づいたら…!泣き寝入りする必要はありません。
ネットに詳しくない方、渡米して間もない方は特に参考にしてみてください。
アメリカで人一倍失敗の多い人=私
私はアメリカテキサス州に住んで7年です。過去にはオーストラリア、ハワイ、NYにも住んでたことがありますが、全く知らない土地で子供と一緒に生活をするのは今回が初めて。結婚後、相手の出身地に移住したわけですが、翌年離婚したあとは子供がいるので帰国はできずアメリカに残って一人で子供を育てています。
友達も頼れる人もいないとこで一人親スタートだったから、在米歴たった数年だけどたぶん人一倍『失敗体験』が多くて、人生経験をたくさん積んできたって言えるんじゃないかなって思います。
私は基本的にお気楽な性格で日本では『ストレスのたまることはしない!』と難しいことも争いも避けてきたので、アメリカでかなり強烈なパンチをくらいました。精神面でもハードな経験を積んだおかげで今はかなり鍛えられていますけどね…。
例えば、警察関係では、
- 家庭のいざこざで警察を呼んだ
- スピード違反で捕まった
- 道で度々止められた
- 信号無視抑止監視機に撮られて罰金払った
パソコン関係では
- ネットショッピングで詐欺に遭った
- ネット詐欺師にパソコンを壊された
アパートでは
- 虫どころかネズミやリスが住んでるアパートに引っ越してしまった
- 退去するとき、お金をぼったくられそうになった(阻止)
- 引っ越し業者に散々な目にあわされた→詳細はこちら
離婚時には
- 円満離婚ではなく泥沼離婚で弁護士を雇った
- CPSに通報された(虚偽通報)
車関係では
- 後部からぶつけてきたドライバーに連絡先を聞いたらウソの連絡先だった
- 当て逃げしょっちゅう
思いつくだけでこれだけありますが、これ以外にもまだまだあります。
上記の出来事は2年くらいの間に起きた出来事です。よくもまあこれだけ体験できたなーと思います。
国際離婚するとこうなる可能性もあるっていうハードな例ですね(-_-;)
途中からずっと

『私、きっと神様に嫌われてるんだ』
と思ってました。(今は思ってないですが)
これはきっと自分に責任があったんだと思ってます。負のスパイラルってやつですね。
アメリカに住む多くの日本人の方たちは日本人会の人たちと親交があったり、日本人の友達を作ったりして情報交換していますが、私は当時、友達といえる人はおらず。
なので、普通なら情報交換して失敗を未然に防ぐところ、『思いっ切り失敗して学ぶってことになったんですね。。
ただ、これは猛烈に良かったと思ってます。
理由は、失敗するとどうなるかわかる上に、失敗しまくるからチャレンジするのが怖くなくなります。強烈な体験をするから、その後どうしたらいいのかが体に染み込むくらい理解できるんです。
私にとって失敗体験は貴重な財産でしかありません。
そしてその貴重な財産の一つ『ネットショッピングでの失敗』を今日は紹介したいと思います。この例は日本でもよくあるパターンかな?と思います。
ネット初心者がやりがちな失敗①無料につられる
2017年12月のこと。ネットビジネスをしていた私はいつものようにネット検索をしていて目に留まった広告がありました。それは『キャンペーン中で今なら商品は無料!その代わり送料だけ払ってください』というアンチエイジングのスキンケア商品。
いつもなら『無料ほど怖いものはない』と絶対スルーするんですが、その時はどうしても欲しくなっちゃったんですよね。
当時気になっていたアラフォーの自分の肌のしわ。ただでさえ年齢的に衰えやすいのに、ストレスでさらに衰えていったこと、アメリカで良い商品を探していたタイミングってこともあって自分にヒットしたんですね。
『良かったら購入すればいいし、送料だけだし試してみる価値あるかも』悩む時間ももったいないこと、金額が5ドルくらいだったことで即清算したのです。
その商品の名前は『 Radiant Revive』です。こういう商品は他にもあるのでみなさん注意してください。
ネット初心者がやりがちな失敗②条件をよく読まない
この商品、定期購入品だったんですよ~。即購入した、といっても一応条件は読んでいました。『14日間のトライアル。その後は商品代がかかります』と書いてあることを。でも14日間以内にキャンセルすればいいかと思っていたのです。
この商品はたしかちゃんと見えるところにこの条件が書いてあったんですが、
定期購入ですよ、という情報がわざとものすごくわかりにくく書いてある商品がある
場合があります。日本でもこういう詐欺まがいの手口で消費者センターに問い合わせがあったりしていますよね。
これ、こういう怪しい会社だけでなく大手企業でもやることがあるんですよ。特に私の体験ではAT&Tの広告とか非常に怪しくて、(わざと)条件を見にくくしていたりして苦情がたくさん寄せられています。AT&Tなんて超大手にも関わらずかなり悪質なことしますからね。。
ということで、この定期購読などの条件がものすごくわかりにくい場合もあるので、初めて購入する商品や安すぎる商品はかなりしっかり読み込んで調べることをお勧めします。
ネット初心者がやりがちな失敗③思い込み
初めて買う商品だったため、一応購入前には検索しました。ただ、後で気づいたのですがこの商品『非常に紛らわしい商品名』にしているのです。当時検索すると、名前のよく似たスキンケア商品が出てきました。

これはデパート『Neiman Marcus』で扱っている商品。これに名前も見た目もそっくりだったんですね。色は違ってましたが。
そのため、私は『デパートでも売ってるし、商品は大丈夫そう』とアホな勘違いをしてしまったのです。
正直私はいまだにどの会社のどの商品だったのか、名前も『Radiant Revive』だったのかもわかりません。
ただ、商品が似ている、スペックが同じ、定期購読であることや商品の配送、苦情の内容が同じ、ということから判断しただけで、
そのくらい、本当の商品名もよくわからない、会社名もわからない怪しさ200%の商品だったのです。
こういう詐欺的商売をする会社の商品名は、
超有名商品に似せた名前で勘違いさせ、信用させる
手口を使います。商品名ではなく、会社名などもしっかり確認した方がよいですね。
14日経ってないのに100ドル以上引き落とされていた
箱に入った商品が届き開けてみると、なんとも簡素な中身でした。まあ最近はアマゾンの商品もアマゾンFBAを利用したものなどで説明書もなく簡素な包装だったりします。なので違和感はないですが、気になったのはこの商品は『トライアル』でプロモーションのはずなのに、肝心の会社概要などがなく、商品の安っぽい小さなパンフレットが入っているだけだったこと。
『会社の説明がない…!!』
どこを探しても会社名も書いてないんですね。しかも笑えることに
パンフレットに商品名さえ書いていない
のです。
今でも記録のため持ってますが、これです。


やられた!!!
と思ったものの、まだ実質的な被害はなかったため、不安だけよぎった段階でした。
商品名がないということは『いろんな詐欺商品を作り、パンフレットを使いまわしている』証拠です。
このパンフレットの中身には、モデル女性がクリームを塗っている写真に『顔洗ってセラム塗って保湿クリーム塗ってアイクリームで仕上げましょ』とよくある4つのステップが書いてあるだけで商品の写真は載っていないのです! おいッ!
…一つだけ載ってましたが、よくあるクリームの容器の画像で、なんと容器にも名前が入っていませんでした。
手口が荒すぎる…。。。
さて、キャンセルしよう…もうこの時点では、何が入ってるかわからない商品を使うことすらせず、完全に信用を失った私はキャンセル方法を探しはじめます。
ところが…オンラインで銀行明細を確認すると、2週間経っていないのにいきなり116ドル引き落とされていたのです。
始めに送料5ドル払った口座から勝手に引き落としがされたため、『これはヤバイ』と思ったのですが、
『誰が送ってきたのかわからない!!』
ただ、こういったオンラインショッピングの会社は返品やカスタマーサポートのために電話番号を記入することを義務付けられています。この電話番号は、銀行の明細にのるのでパソコンやスマホで確認可能です。
記憶はうろ覚えですが、その当時カスタマーサポート(か何かわからないが)の電話番号が明細の箇所についていたと思います。
ただ、『会社名も隠し、商品名も怪しい、何もかもが不透明』な会社に話したところで解決するわけがない、、それよりも口座番号を知られてしまっているし、今後勝手に引き落とされたら…。
この時、それ以前にだまされた経験が役に立ったのです。
やっぱり失敗は財産。
詐欺だと確信してから起こした行動
私の失敗経験はこうして次の失敗経験に役立ってくれるのです。私は渡米8か月後にネット詐欺に遭いました。そしてその時に守ってくれたのは銀行。
アメリカの銀行では適切な条件、理由があれば『dispute』することができます。不正使用などを調査、訂正する依頼のことです。
Disputeできる条件は
- 身に覚えのない引き落としがあった
- 金額が多めに引き落とされていた
- 1度しか使っていないのに2度引き落とされた
- 購入した商品が届かない、または説明と全く違うものだった
などで、逆に
- 購入した商品が気に入らない、または気が変わった
- クレジットカードの使用を認めていた第三者(身内、友人など)の購入を取り消したい
カードの不正使用は日常茶飯事で起きています。そのため、もしもテキサス州に住んでいるのにNY州のどこかでカード使用があったなど、イレギュラーな使用があれば、カード会社や銀行から連絡がきて確認してくれたりします。スマホにテキストしてくれるサービスを設定することもできます。
そしてもしも不正使用がわかれば、すぐに銀行側がカードを無効にし、新しいカードを発行してくれるのです。
disputeは『電話』か『オンライン』でできます。銀行によって違いますが、割と簡単にできます。
オンラインの場合はカード会社のサイトにログインし、disputeの箇所で必要事項を記入して送信します。(業者名、購入日、金額、disputeの内容)
今回の私のケースでは、『自分が認識していない引き落としがあった』ことに該当するのですが、流れはこうでした。
1.銀行に電話し、事情を説明
2.銀行側が調査開始
3.返金
私が使用したのはクレジットカードではなくデビッドカードでした。クレジットカードのdisputeは早く、返金もすぐに行われますが、デビッドカードの場合は少し時間がかかります。ナスダックのサイトによれば30日~45日かかります。
私のケースは、正確な日にちは覚えていませんが、1か月もかからなかったような気がします。でも時間はかかりました。
基本的には、まずは業者とのやり取りをして解決を試みなければいけません。私のケースは、1回目は明らかに詐欺。今回は商品は届いているし、定期購入の件も通知されているうえ、キャンセル期間も設けられているとのことで、『まずは業者に連絡してキャンセル手続きしてください』と言われました。
が、『会社名が書かれていないこと』『14日より前に引き落としされていること』など信頼できる業者ではないため話し合いで解決するか不明、それ以上にカード情報が伝わってしまったことから今後不正に引き落としがされないか心配、、
という内容を伝えたとこと、『じゃあ調査しますね』と銀行側が対応してくれることに。
実際に、この会社とやり取りしたというアメリカ人が内容を公開してくれているのを見つけましたが、『何とかして解約させないようしつこく迫られたが、最後にはやっとキャンセル承諾した。それなのに翌月また引き落としされた』
と言っていたので、銀行に依頼したのは正解だったと思います。
銀行からは『追加の証拠などお願いするかもしれないです』と電話連絡がある可能性を伝えられましたが、その後連絡はなく、無事返金されました。
騙される前にする予防策は
こういうことは本当によく起きるため、アメリカでは詐欺に対する対策もしっかりできており、対応も早いです。とはいえ、やっぱりできるだけの予防策はやっておきたいですよね。騙されるのもメンドクサイ。私はdisputeした際、銀行にセキュリティーの強化について何か対応できないか質問しました。その時『じゃあコードワード作りますか』と勧められたのです。
コードワードとはロック解除の暗語です。
どこの銀行でもやっているのかわかりませんが、銀行の取引をする際に銀行員にこのコードワードを伝えないと取引ができないというもの。
そこで、これを設定したのです。
これは銀行とやり取りをするたびに聞かれるんですが、これがあるおかげで安心感がかなり増しました。ちなみに、私は騙された以外にカードの不正利用はいまのところ経験したことがないので、完全に自分の不注意ですね。今後こういう失敗はしないように肝に銘じたいと思います。
まとめ
ネットの詐欺はパターンも多様化、パソコン初心者にはなかなか判断し辛い巧妙な手口も増えています。特に言葉がネイティブではないと、その判断も鈍りやすいため注意が必要です。今回私は自分の不注意のせいでこんな目に遭いましたが、これはよくあることです。実際今も私を騙した2つの業者は営業(?)を続けています。
そのため、相手が悪い、は当然ですが自己防衛するのが得策です。できるだけそういった事態が起きないように何ができるか調べておくこと、できるだけの対策を打っておくことが必要かなと思います。
また、騙されたと気づいたらすぐに連絡しましょう。デビッドカードを使用したのなら、なるべく証拠を持っておくこと。商品やinvoiceなどはとっておく、業者とのやり取りを保存しておくなどしていつでも証明できるようにするのがおすすめです。
他にもどんな手口があるのか知っておくだけでも予防策になるかもしれないですね!
コメント